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顎関節症

虫歯、歯周病とならぶ三大口腔疾患の一つと言われています。顎関節症は、
「あごやその周辺が痛い」
「口が開かない」
「口を開けると音がする」という三つの症状を指します。

特に20代から30代、50代の患者さんが多く、また女性が約7割を占めています。原因はいろいろありますが、中でも注目されるのは「ストレス」や「咬みあわせ」、「生活習慣」などです。
いわゆるストレス症ともいわれ、極度のストレスが溜まったときに、顎に異常がおきる場合があります。
現代人はいろいろな形でストレスを抱えており、最近になって顎関節症になる人がかなり増えてきました。
◇顎関節とは?
顎関節とは、食事や会話をする時に常に動いている下顎の関節です。指をあててみると、場所がよくわかります。
この顎の関節の病気が顎関節症です。

◇顎関節症ってなに?
顎関節症とは 顎関節および顎を動かす筋(咀嚼筋)の痛み、口を開け閉めするとき関節雑音がする。
また口が開きずらい、閉じずらいなど顎の運動異常がある。これらの症状を総括して顎関節症といいます。
またこれらのうち1つでも症状があれば顎関節症と診断されます。

◇顎関節症ってどういう病気?
顎関節症には、下記の様ないろいろな病態があります。

○ 顎を動かす筋(咀嚼筋)の障害
歯軋り、くいしばり、あるいは硬いものを好んで食べるなどの過度な顎の運動により顎の筋肉虚 血(血のめぐりがわるくなる)状態になり、慢性の筋疲労により痛みが生じる。

○ 顎関節の関節包・靱帯の障害
顎関節の靭帯や関節包に過度な力が加わり顎関節の捻挫を起こし、顎を動かすときのいたみを生じる。

○ 顎関節のクッションの役割をしている関節円板の障害
顎関節の運動におけるクッションの役割をしている関節円板が前方にずれることにより口の開け閉めのときに関節雑音や顎の痛みが生じたり、あるいは口が開かなくなる。

○ 顎関節軟骨および骨の変形
関節円板に障害がある経過の長い顎関節症、あるいは加齢変化などにより顎関節の軟骨や骨組織に変形が生じる。
ただし加齢変化による関節の変形ではなにも症状がないことがあります。

 これらの病態が単一、あるいは重なっていろいろな症状がおきます。

◇主な症状は?
顎関節部中心として顎関節周辺や筋に何らかの異常を示す
顎関節だけでなく、まわりの筋肉や靭帯も含めた病気です。
1. 顎関節部及びその近辺の痛み
2. 開閉口運動異常(口が大きく開かない、ずれているなど)
3. 関節雑音
4. 筋症状 (筋の疲労、過緊張による頭痛、肩こりなど)

これら全てが症状として出るのではなく、
1つしか出ない人もいれば、複数出る人もいる。

◇副症状としては?
主症状の1つ以上にプラスして以下の副症状がともなう場合がある。
a. 頭、首、肩、背中、腰、手足の痛み、違和感
b. めまい、耳鳴り、耳閉感、眼(充血)、鼻(鼻閉感)
c. 自律神経失調症の諸症状
d. 顎位が定まらない、咬合異常

これらの症状は、顎関節症とイコールではなく鑑別判断をしなくてはなりませんし、身体的・精神的要素なども含まれ、複雑多岐にわたるので、すべて咬合とは言い切れません。臨床症状は、慢性的経過をたどり、症状の軽減、増悪をくりかえします。

◇原因は? 
  ・嫌な仕事を我慢してやっているといったストレス
  ・自覚をしていないのに歯を食いしばったり、頬や舌に絶えず力を入れ緊張
   状態を長時間加えている
  ・顎のずれやその他の不正咬合
  ・不適切な歯科治療
  ・運動不足、運動過剰
  ・姿勢の悪さ
  ・顎や口を使う楽器の演奏
  ・そしゃくの癖
  ・高い枕で寝る
  ・足を組む
  ・寝ながらテレビを見たり、本を読む
  ・うつ伏せで寝たり、横向きで寝たりする
  ・固いものをよく食べる
  ・早食いや食事中の姿勢が悪い
     など、色々です。

◇治療方法は? 
問診、触診、顎のレントゲン検査や、模型を作って噛みあわせを念入りに調べた上で、入れ歯をされている方はまず、入れ歯が合っているかどうかチェツクします。合っていなければそれを治さなければいけません。
 歯周病が原因で噛み合せが悪くなるケースもあります。
 そういったあらゆる原因を取り除いた上で、顎の治療を行います。
ただカクカク鳴るからといって必ずしも治療が必要であるかは疑問です。音が消えたからといっても実際は悪化していることだってあるのです。要は治療の必要が少ない患者さんと、放置すると状態が悪くなる患者さんを判別することが大切なのです。そこで、ご自分で判断されるのではなく、必ず歯科医院での診療を受けてください。

 ①スプリント療法
顎の関節の負担を軽くするために、ボクシングの選手が試合中口の中に入れているマウスピースのような装置を使用します。
スプリントには、いろいろな形状、材質のものがあり、症例によって、使い分けが必要です。
診断、治療の初期に使用する、スタビライゼーション型と呼ばれるものから、リポジショニング型と呼ばれる下顎の位置を積極的にある位置へ誘導するものや、ピボット型、臼歯や前歯部に限局したタイプ、さらには、口蓋型と呼ばれている口蓋を覆うタイプのものもあり、スプリントに関する知識が必要になってきます。

 材質も、硬いものから、若干柔らかいもの、非常に軟らかいものなど、用途による使い分けが重要です。

スプリント治療の後に、必要であれば、”咬合再構成”によって、歯を削ったり、かぶせたりして安定した噛みあわせを再構築します。

 ②マニュピレーション
顎関節にある関節円板が外れている場合に入れてあげます。
※朝起きたら、急にお口が開かなくなったりしていたら、この円板が外れている可能性があります。少しでも「顎の調子がおかしい」と思われた方は早急に、歯科医院までご相談下さい。

 ③噛み合わせの調整
治療を行う中で特に重要となってくるのが、噛み合わせの調整です。顎関節に負担がかかるような噛み合わせの場合は咬合調整または、修復・補綴(ほてつ)を行います。
低いつめものやかぶせものは、顎関節に負担をかけるのです。